春から夏へ

今年は4月から6月までのロックダウンのあいだ、いつも以上に家の周りを歩いて、ほんとうにじっくりと季節の移り変わりを味わった感じです。

色もかたちも、ひとつひとつが、その花にしかない独特のもの。
そして毎年、季節が来れば、咲き出て微笑んでくれる。

よく考えると、不思議。
自然の恵みですね!

春 4月

道端で出逢って、いちばんわくわくするのは、スミレです!
プリムローズも、ときどき集まって咲いている姿がとてもかわいい。
プリムローズはどこかの庭から種がこぼれて、野生化したのかもしれません。

スイセンの白や黄色が先出てくると、そろそろ春が来るのだなと嬉しいけれど、スミレやプリムローズが見られるようになったら、春も本番。

そしてもちろん、さくらの木も。
庭に植えられた木。
日本の桜よりも白っぽい花ですが、春らしくて大好きです。

でも、まだ肌寒い時期!
お花見をしたら風邪をひきそう。

5月はブルーベルの季節

毎年5月の楽しみは、ブルーベルの花。
いつも同じ場所の、木陰に集まって出てきます。
「あのあたりに散歩に行くと見られるかな?」
と思いながら、楽しみに足を向けるのです。

風にゆれるブルーベルの花を眺めると、本格的な春を実感します。

いつもの年ならば、初期キリスト教の修道院遺跡のあるグレンダロッホのウォーキングのときに、素晴らしい群生が見られる時期。
でも今年はロックダウン中で行かれませんでした。

家から3kmぐらいのところの湖の近くに咲いていたのを思い出したので、そちらへ散歩に行ってきました。

妖精の木 サンザシの花

薮のような、ぼさぼさの灌木。
アイルランドではどこでもよく見る眺めです。
5月から6月のはじめごろまで、真っ白に咲き誇っているところが、道沿いにみられます。

サンザシの花が満開になると、アイルランドは夏のはじまりです。

近寄ってよく見ると、かわいいピンク色の雄しべが可愛い!
サンザシ(hauthorn tree)です。
アイルランドでは「切ってはいけない木」
その話は、こちらから。

黄金色はハリエニシダ

羊や牛のいる牧草地のはじっこの垣根には、たいがいこの鮮やかな黄色の花がたくさん咲いています。
ハリエニシダ(gorse)です。

近寄ってみると、蜂蜜のような甘い香り。
でも、よく見ると、とげとげの葉が痛い!
こんなとげとげで、羊が逃げ出すのを防いでくれるのでしょうか?


雑草のようにどんどん増えるので、ときどき「野焼き」のように焼いているところを目にします。
山火事の原因になることも。

夏の花の代表はブラックベリー

夏の花の代表は、ブラックベリー。
ハリエニシダと同じように、道端にぼさぼさ伸びている灌木です。

これから 実がなって、秋に黒く熟したら、とってきてジャムにしたり、りんごと一緒に煮て「コンポート」や「クランブル」を作ります。
地味な花だけど、そう思って見ると可愛いです。

6月 サンザシの花が終わって、エルダーフラワーが花盛り

ほんの数週間前は、白く盛り上がるくらい枝いっぱいに咲いていた、サンザシの花。
6月12日 ウオーキングでダム湖のまわりを歩いていたら、もうすっかりおしまいになって、緑色の実ができていました。

この実はこれから秋、冬になると真っ赤に色づいて、小鳥たちの美味しいご馳走になります。

かわって華やかな花を咲かせているのは、エルダーフラワー。
花を集めてシロップで煮ると、風邪薬になるそうです。

またの名をセイヨウニワトコ。
エルダーフラワーの「コーディアル」を炭酸水で薄めて飲むと、さっぱりして美味しいです。

それぞれに美しい花たち

アイルランドの短い春から、夏を告げる花まで。
身の回りの自然にめぐる季節を感じます。

こんな花や植物の様子を確かめたりしながら、
今年も無事でこの季節を味わうことのできることに感謝
そんな気持ちで、歩いています。

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