オーストリアの春を告げる花 自然保護区の小さなアイリス

オーストリアの早春 このあたりにしか見られない、小さなアイリスの群生地があります。
4月7日 朝から真っ青な空が広がって、ほとんど初夏のようなお天気になりました。
朝いち 家の真上をコウノトリが大きく羽を広げて悠々と旋回していました。

午後からの強風に「散歩に行こうかどうしようかな」と迷っていたのですが・・・
あっそういえば、そろそろ村はずれの「自然保護区」に「ちびっこアイリス」の花が咲く時期!
もう出てきているか、見に行こう。

丘の上の自然保護地区

ぶどう畑をずっと歩くいつもの散歩道の馬のいるところよりも、もっと遠くのほうなので、今日は少しサボって車で行ってきました。

村はずれの丘の上から遠くに湖が見えます。なんの変哲もない景色。
ほんとうに何もないような感じの、とても殺風景な丘なんですが…
手前の草原のところに紫色の点々が見えるでしょうか?

 

車を農道のきわに停めて丘の道を上がって行くと・・・
上のほうが平らに開けています。

よくよく見ながら少し歩いてみると・・・
いろんな色の点々が☆ ありました〜♡♡ 
もう可愛く芽を出している「ちびっこアイリス」の花。

高さは10cmほど。
そこらじゅうに葉っぱもいっぱい出ていました。
これからもっと、どんどん蕾と花がたくさん、顔を出すことでしょう。

こんなふうに ぴょこぴょこ つんつん 顔を出しています。
ムスカリと混じって生えています。アイリスの高さがムスカリと「どっこいどっこい」。
クリーム色のもかわいい。

丘を下りてくると、湖の反対側はこんなふうにぶどう畑の景色です。
トラクターが全速力で走ってました。
ぶどう畑の世話をする農家のひとたちは、忙しい季節です。

数日後また行ってみたら…満開です

そして数日後。
このあいだ ちびっこアイリスが顔を出し始めていたた「自然保護区」に、もう一度行ってみました!

日曜日はすごい人出だったので、翌日出直したというわけです。
アイリスたちは、どうなったかな〜?元気かな??? ・・・
丘のてっぺんの平らなところへ出たら・・・

うわあ〜こんなにいっぱい咲いてました♪ 
見渡す限り丘全体が、満開のアイリスでいっぱい♡ すてきな眺め。

月曜日の静かな「自然保護区域」のはじまりのところ。踏み固められてる道があるのがわかるでしょうか、
ちょっとへこんで筋になっています。

日曜はここをたくさんの人が並んでいたけど、あくる日 とっても良い天気のわりには、夫婦連れに会っただけ。あとは sachanひとりきりでした。
らっきー☆

こんな別の植物もまじっています。濃い紫色の、少し変わったかたちの花です。
セイヨウオキナグサです。

この咳止め飴の箱 手のひらに入るぐらい タバコのパッケージより小さめぐらいのサイズです。

ちびっこアイリス ほんとに背が低くて、ちっちゃい。
でも ひとつひとつをよく見ると、完璧なかたちなのですよね。
自然の力って、ほんとうに不思議です...

クリーム色のもかわいいですね。

小さなアイリス Iris lutescens

この小さなアイリスは、日本でもとても人気のある、アヤメやハナショウブ、カキツバタ、それにグラジオラスやクロッカスと同じ、アヤメ科の植物です。

Iris lutescens フランス語では Iris nain コビトアイリス と呼ばれるものです。

もともとはスペインやイタリアの地中海沿岸地方の乾燥した土地に生えている野草なのです。
オーストリアでも東の端のこのあたり(ブルゲンランド)は夏は暑く乾燥したパノニア気候という、地中海沿岸によく似た条件があるので、ここの丘の上だけに自生しているのです。

土地の人たちがとても大切に保護しています。
それでも柵とか何か そういうものが全くなくて、誰でも散歩に来られる場所にひっそりと、毎年春になると咲いています

ちょっと殺風景な丘ですが、そんな特別な花に逢えるのは、毎年とても嬉しいのです。

帰り道の交差点には、道しるべが

畑道の交差点のところに、こんな道しるべみたいな十字架がたっています。
あまりよくみえないけど・・・横のところにブドウの模様がついていて、ベンチもあるし。

ちょっと木陰で一休み に最適ですね。(または おにぎり弁当?)
ぶどう畑のはじっこのところに、チューリップが植えられていて、ほうぼうで咲き始めています。

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