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オーストリアのいちばん東の地方 ブルゲンランド
ブルゲンランド州(Burgenland)は、オーストリアの一番東の地方です。
ウィーン空港から、都心とは逆のハンガリーとの国境へ向けて30分ほどドライブしていくと、ノイジーデル( Neuisiedl am See)という街に到着します。
そこからさらに、20分ほどドライブしたところにある
ブライテンブルン(Breitenbrunn)
というところが、わたしたちの住む村です。
ライタゲビルゲ Leithagebirgeの丘陵の斜面にブドウの畑が広がっています
村のうしろは低い丘陵のような「ライタゲビルゲ」という「山地」です。
アルプスからずっとつながって、ハンガリーの大平原へ向かって、だんだんとなだらかな丘陵になっている石灰質の山です。
その斜面を降りた底のところに、大きな湖 ノイジーデラー湖 Neusiedlerseeが広がっています。
ノイジーデラー湖を越えた向こう岸が、広々とした平野。
シーウィンケルという地方です。
国境を超えて、ハンガリーのほうまで広がっています。
ここへ引っ越してくるまでは、オーストリアという国のことも何も知らず「ウィーン少年合唱団」とか
「雪におおわれたアルプスの高い山」とか
「サウンド・オブ・ミュージック」
のイメージしかありませんでした。
あの「アルプスの少女ハイジ」のおじいさんやペーターが住んでいる高い山と草原とヤギや牛がいっぱいいる風景は、同じオーストリアでも、もっと西のほうのチロル地方の景色なのですよね。
飛行機でパリからウィーン行きに乗ると、西から東へ向かってどんどん飛んできます。
そのとき眼下を見ていると、最初は雪をかぶった高い山の峰が連なっているけど、だんだんとそれが切れて低い山地になってくるんです。
そして広い青い湖が見えてきたら、もうウィーンに到着です。
春の木の芽どき
今週は、また良い天気になって、ぶどう畑のところを歩いていたら、こんなふうに赤ちゃんのような芽が出ていました。
ブドウの木の、もとのところが、ゲンコツみたい。
うしろのほうに枝が伸びてる様子が見えます。
いまの季節は、まだ葉っぱがあまり見えません。
芽がこれから出てくるところです。
夏から秋へ
夏から秋へかけて村のなかを散歩していると、こんな様子です。
白は、シャルドネ、ヴァイスブルグンダー、ツヴァイゲルト、カベルネソーヴィニヨン、メルローなどの品種が植えられています。
赤はブラウフレンキッシュ、メルローやピノ・ノワールなどです。
昔はハプスブルグ家のオーストリアハンガリー大帝国の真ん中に位置していたブルゲンランドは、ワインの有名な産地。
中心地ウィーンにも近く、このあたりの村々のワインは伝統の産物。
長年にわたって、とても大切に育ててきたものです。
だからこそ、穫り入れが終わればお祭りをして、味見も大切にして、村ごとにワイン倉があって、自分たちの作ったワインを紹介しているのです。
作っているものは違っても、フランスのブルゴーニュや、ボルドー、シャンパーニュやアルザスなどの地方でも、村ごと、畑ごとに特徴のあるワインを作っていて、ワイン倉で味見をさせてもらえるようになっているのと、とてもよく似ています。
隣の国 ドイツはビールの国。全く違った伝統です。
9月の穫り入れ
去年は9月に、ぶどうの収穫の「お手伝い」をさせてもらいました。
そのときの話は、こちらを見てくださいね。
上着のおなかの前のところが甘い汁でべとべとになりましたよ。
そのときの畑、一箇所だけで、800リットルものジュースがとれたということでした。
冬の仕事
秋の収穫が終わると、葉っぱが落ちて、雪が降って・・・
冬の寒いときの畑は こんな景色です。
冬が終わるまえ 暖かくなりかける直前ぐらいに(2月ごろ)枝を何本か残して、あとを全部切る作業があります。こちらへ来て、はじめて見ました。
いっぱい枝がついていたのを、2本か3本残して あとは全部切って整理するのです。
切ったばかりの枝が積み上げてあるところが見られました。
・・・と、こんなふうに今度の冬は、こちらへ来て2度めだったから、いろんなふうに様子が変わっていくのを見ることができました。
最初の冬は、なにしろまだ夢中で 毎日「寒い寒い」とばかり思ってたみたいです笑
だんだん慣れてくると、まわりの様子が見えるようになってくるんですよね。なにごとも経験ですね・・・
四季をとおして育てる、ぶどう畑の仕事
途方もない のんびりした話ですけど、何度も切ったり伸びたり葉っぱが出たり散ったり・・・それを繰り返して、だんだん大きくなった木が、いちばん最初の写真みたいに「ぐー」の形になってるのかと思ったら、なんだか幸せな気がします。
強く元気な葉っぱが生えてきてほしいなあ〜。
葉っぱがもっと伸びたら、また写真をとろうと 待ち構えています。
日本でワインの輸入をされているお店のサイトに、オーストリアのワインの特徴の説明をみつけました。こちらから
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