聖マルティヌスのお祭り

土曜日のお昼、市立公園内のレストランで友だちと待ち合わせして、一緒にランチ。
こんな素敵なところで、お友だちと「しみじみ」話をしながら食事ができるなんて・・・大感激でした☆   

「わりあいあっさりな味だ」
と思って、勢い良く、ぱくぱく食べましたが、やっぱり胃袋にしっかりおさまって、夕飯抜きでOKでした!

ランチのあとは散歩に行きました。

ウイーン市立公園の秋 ヨハン・シュトラウスの像 photo by sachan.

この季節に食べるのは「聖マルティヌスのガチョウのロースト」


毎年かならず、この時期に食べることになっている特別のガチョウの料理 
「マルティヌスのガチョウのロースト」Martini gansl
を食べました。
ローストのガチョウに、赤キャベツの甘い煮込んだのとジャガイモのクヌードルだんごがつけあわせになっています。
オレンジ色に見えるのはリンゴの甘煮でした。
11月11日は、「聖マルティヌスの日」です。
オーストリアでは、この時期にいろいろな催しがあります。
秋が深まって、そろそろだいぶ寒く暗くなってきた季節に、収穫の締めくくりを祝う催しです。
10月末から11月になると、どんどん寒くなって、もう冬のはじまりです。
ブライテンブルンの村の家も、秋の色。photo by sachan.

聖マルティヌスって、どんな人?

聖マルティヌスは、キリスト教の聖人です
4世紀のころ、ローマ帝国のパンノニア(今のハンガリー)に生まれました。

マルティヌスの父親はローマ帝国の兵士だったので、ローマ帝国がそのころ支配していたいろいろな地域に転勤。
イタリアへ引っ越したころ、自分も兵士になりました。
そして、ガリア(今のフランス)へ配属になったのです。

マントを分けてあげた話。

ある寒い日に、ガリアのアミアンの街を歩いていると、城門のところに 半分裸で震えている貧しいひとに出くわしました。

「そんな格好では寒いだろう」
マルティヌスは自分が着ていたマントを、半分に切って、与えました。

次の日の夜、救世主 イエス・キリストが夢に現れました。
見ると、昨日あの物乞いの人にあげた半分のマントを身につけているではありませんか!
そうか、あのひとは、キリストだったのか…

兵士をやめて修道士に

そんなふうに「神」と出逢ったマルティヌスは、兵士をやめて修道士になり、ガリアの各地をめぐって修道院をつくり、キリスト教を広める仕事に一生をささげたのでした。

ローマ帝国の軍隊をやめて修道士になった マルティヌス(シモーネ・マルテーニによる)


マルティヌスの生まれ故郷ハンガリーは、こちらオーストリアのブルゲンランド地方のすぐ隣なのです!
どうりで、聖マルティヌスのお祭りが、こちらでは盛んに行われるわけですね!

一年の仕事を締めくくって、冬を迎える前に収穫祭を祝う、聖マルティヌスのお祭り。

ベルギーや、ドイツ、オーストリア、スイスでも、昔から祝うそうです。
フランスやイタリアでは、ワインの守護聖人とされています。

マルティニローベン ワインの味見祭りや、子どもたちの提灯祭りも!

 11月12-13日の週末は、マルティニローベン Martiniloben という催しがあります。
聖マルティヌスの祝日にちなんで、ブルゲンランドでは、どこの村でもワインの味見をしてまわる行事があります。
 
 子どもたちは提灯を作って、聖マルティヌスの祝日のお祝いに行列をします。

ブライテンブルンの幼稚園の子どもたちも、提灯のお祭りは、こちらから見てくださいね。

そして、このお祭りが終わると、ウィーンではそろそろ、クリスマスの飾りが出てくる時期になります。
 
クリスマスへ向けて、待降節の始まりです。
名物のクリスマスマーケットが楽しみです。

ぶるるる・・・村の朝はこんな景色! 
凍りついた寒い朝でした。

空港まで友だちを迎えに行って、帰り道も林の樹々がみんな凍ったまま。

急に氷点下の世界に突入した感じです。
まもなく初雪が降るかな・・・

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