シュタイヤマルク地方の旅 ワインのテースティングと景色を楽しむ!

火曜日と水曜日 シュタイヤマルク(スティリア)という隣の地方へ行ってきました。
ドイツ語でシュタイヤマルクSteiermark
英語では スティリアStylia 
という地方です。

普段はオランダに住んでいるオーストリア人の友人が、
「夏休みで実家に帰っているから、この機会に案内してあげるよ」
と言ってくれました。何と言う幸運!!

DavidさんとAnitaさん ふたりともこの地方の出身。
生まれ故郷のお気に入りの場所を、あちらこちら案内してもらいながら、いっしょにワインの味見三昧。
とても凝縮された素敵な2日間でした・・・

オーストリアとスロべニアの国境沿いに広がる地方

自宅のあるブルゲンランド州(Burgenland)から車で西へ2時間あまり。
こんなに近いところとは思えないほど、全く違った景色が広がっています。

シュタイヤマルク州の中心はグラーツ(Graz) オーストリア第2の都市です。

行きはグラーツを素通りして、レブニッツLeibnitz という小さな街の近くにあるホテルへ。
Davidたちと落ち合って、さっそく「南シュタイヤマルク地方」探検に出発。

丘と谷が交互に広がる 独特の風景・・・ワイン畑が段々畑のように斜面に広がっています。

丘と谷が交互に広がり、ぶどう畑が段々畑のようです

今回の目的地は、このエリア。
レブニッツLeibnitzを起点に、国境(下の地図の緑の線)に沿って点在するワインの名所をいくつか、まわります。

くねくね曲がる道を辿って、谷から谷へ。
そして急な坂道を登っていくと、斜面にワイン畑が広がっています。
洋なしやリンゴの畑、そして道沿いにプラムの木も見えました(こういう果物のお酒も作っているんですよね)。

道の分岐するところに、ワインのメーカーの名前をたくさん記した案内板が出ています。
丘を登った頂上に、小さなシャトーがあって、テイステイングをしたり軽く食事をしたりできるようになっているところが多いようです。
丘の上から見渡す景色は、大きく空が広がって爽快!
一日目の午後は、まず見晴らしの良いKitzeckというところへ。
そのあと、スロべニアとの国境の道をドライブしました。

指さしてる尾根の下り斜面は、国境の向こう側。
スロべニアです。

鉄のカーテン」の時代、べつに鉄条網があったわけではないけど、隣り合って同じワインを作っているのに生活の内容が全く違うので、ずいぶん神経を使った時代だったということです。
国境沿いには、監視塔もあったのだそうです。
今は どこが国境だか、わからないほど、のどかな雰囲気です。

シャトーガムリッツ Château Gamlitz の白ワイン

ワインの味見に始めに連れて行ってもらったのは、シュロース・ガムリッツ
「城」という名にふさわしい立派な門を入って小径を登って行くと、南欧のような明るい中庭に出ました。
黄色の壁の古い建物、花がいっぱい咲いて、とてもきれいなところです。
宿泊や、パーテイー会場としても、使えるそうです。 

別棟の2階は「ワイン博物館」になっていました。

中庭でわたしたちにワインを出してくれた、矍鑠とした おじいさん。
実はオーナーのお父さん 「ご隠居さま」自らサービスしてくれたというわけでした。

「日本に初めて行ったのは1965年じゃった・・・」
(ええっ??それって東京オリンピックの翌年。
「日本向けの輸出はボトルのラベルがずれてると返されたりして大変じゃったヨ・・・」
昔の苦労話を始めたら止まらなくなっちゃったみたいでしたが。
メニューが気になります。
Welschriesling
Weisburgunder
Morillon-Chardonnay
Gelber Muskateller
Sauvignon blanc…
何と言ってもこの地方のおすすめワインは白!と聞いていたので、2つぐらい違った白を試してみました。
うむむむフレッシュ さわやか。

ワイン博物館を見学

 このあたりは、ローマ帝国の時代から、ワインを作っていたそうです。
昔ながらのワインの製法を受け継いで、今も作り続けている、誇り高い人たちなのですね。

夕陽を眺めてワインの食事

 さて、夕方 夕飯のかわりのテーステイングは、また違う丘の上にある BROLLI Arkadenhofへ。
素晴らしい景色を眺めながら、白ワインを飲んで、いろんなお料理を味わって、おしゃべりが止まりません。
夕焼けに染まる空を眺めながらワインで乾杯して、おなかがいっぱい。
真っ暗になるころ、ホテルへ戻りました。
楽しい一日 新鮮な発見でいっぱいでした。

豆のサラダは、この地方の名物だそうです。
松の実やカボチャの種が入っていて カボチャの油とリンゴ酢の味付けです。さっぱりして、美味しい。

ドレッシングが黒っぽく見えるのは、「かぼちゃ種の油」を使っているから。
この地方の名産品です。
ヘーゼルナッツの油に似た、香ばしいオイルは、ピリッとパンチの効いた味です。
オーストリアでは、野菜スープにちょこっと足したりします。
たとえば、カボチャと人参のスープに、カボチャの種のオイルを足すと、とても美味しいです。

だんだん日が暮れて、帰る頃は真っ暗でした。 
新しい発見満載の、楽しい一日でした。

グラーツの街散歩

 翌日は、自宅へ戻る途中で少しだけ、グラーツの街を散歩しに行きました。
グラーツはシュタイヤマルク地方の中心地、オーストリア第2の「大都市」です。
旧市街は長い歴史を思わせる、素晴らしい建築物や古い街並がよく保存されていて、ユネスコの世界遺産に登録されているということです。
ちょっとひと回り散歩しただけですが、とても美しい街 
そして面白そうなお店もいっぱいありそう。
もっとゆっくり見物に来られるといいな。電車で来るのもいいかも?と考えながら、ブルゲンランドへ帰りました。

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